回内・回外が原因で起きる病気について

人の足は千差万別。足の状態によって色々な症状や病気をもたらします。今回は、足の「歪み」に伴うリスクを見てみましょう。

私たちの足とは

人間は進化の過程で4足歩行から2足歩行へと移行しました。その代償として、人間の足は体重を2本の足で支えなくてはならなくなりました。足への負担は歩行時に約1.5倍、走った場合の衝撃は体重のおおよそ3倍かかるとも言われています。

私たちの足とは

健康的な足を持った人は全人口の1割、回外足の人が2割、残りの7割は回内の足を持っているといわれています。その中で足のトラブルに悩む人には、足の回内・回外の動きが過剰な過回内・過回外が原因の1つになっていることがあります。

過回内が原因となる病気や症状

過回内が原因となる病気や症状かかとの骨は左右に倒れやすい構造をしており、なおかつ人の土踏まずの部分には骨がありません。そのため、非荷重の時には「あったはず」の土踏まずは、荷重時には骨格の配列が崩れることによって焼失することが非常に多く、この配列不全による土踏まずが無い状態は偏平足と呼ばれます。土踏まずがなくなってしまうことにより、長時間の歩行が疲れやすくなったり、外反母趾の悪化や足底筋膜炎を発症させる要因の1つにもなります。

  • 外反母趾
  • 足底筋膜炎
  • 扁平足
  • 疲れやすい
  • 膝の内側の筋肉が疲れやすい
  • たこ(親ゆびと人差しゆびの付け根にできやすい)など

過回外が原因となる病気や症状

過回外が原因となる病気や症状全人口の1~2割り程度が回外の足を持っていると言われています。回外の足は回内ほど柔軟性が無く、指の付け根や踵に負荷がかかりやすくなります。また、回外の足は生まれつきアキレス腱が短いケースがあり、足が硬いためにアキレス腱が硬くなりやすく、足底に負荷がかかり足底筋膜炎をおこすこともあります。また、足が地面に着地する際、衝撃をうまく緩和・吸収できず、シンスプリントを発症する人もいます。

  • ハイアーチ
  • 内反小趾
  • シンスプリント
  • 足底筋膜炎
  • 膝の内側の筋肉が疲れやすい
  • たこ(親ゆびと人差しゆびの付け根にできやすい)など

過度な回内・外を補正するには

過回内・過回外は、足の骨格構造が崩れた状態です。足元の歪みは膝・腰・背中・肩等への影響も考えられます。足から近い膝については、アーチ部分のサポートのあるインソールの着用当で、痛みが軽減される方も多くいます。過回内の場合は土踏まずがなくなることによって足トラブルを引き起こすので、土踏まずを適切に支えるようなインソール、回外の場合もアーチに合わせたインソールの着用で回内・回外のトラブルは軽減出来る可能性があります。インソールはメガネと同じで着用している間は足の機能が改善します。生まれ持った足で最後まで元気に歩き続けるために、少しでも早い段階でインソールの着用と適切なフットウェアを再考してみましょう。また、痛みや既に症状がある場合は自己判断せず医師にご相談ください。